那須の小屋から

アクセスカウンタ

zoom RSS 読後感:「イワナの謎を追う」/石城謙吉著/岩波新書

<<   作成日時 : 2008/08/24 19:59   >>

トラックバック 0 / コメント 0

お盆に息子家族がやってきてイワナ釣りを楽しみました.5匹のヤマメは塩焼き.20匹のイワナは甘露煮.
そんなことで昔,イワナの本を読んで非常に面白かったという記憶が蘇りました.ところがなぜ面白かったのかを全く覚えていないのです.これは再読しなければなりません.

実は「遺伝子」の本を読んでいたのですが,これが難解で嫌気がさしていたのです.早速スイッチイング.面白くて一気に読了.

話は著者(道東の高等学校の先生)が川が異なるとイワナの斑点が赤と白にスイッチするのに気付く事から始まります.つまり本書は赤と白の斑点を持つ2種のイワナに関する多くのなぜ・なぜを一つずつ解明していく物語です.

面白いのは著者は農学部出身なので初めは魚の専門家ではなかったらしく,著者の疑問は少なくとも小生の疑問のレベルとほとんど同じなので,基本的な事実が確認される本の厚さのほぼ半分までは流れるように読み進めます.
著者はこのテーマを研究にまで高めるために大学に戻ったらしく,後半は水槽実験や考察等,話がやや細かくなりますが,スピードは落ちても十分興味深く読み進めました.
最終的に著者は陸封の赤斑点を「オショロコマ」,陸封と降海に分れる白斑点を「アメマス」と命名しますが,小生としてはアメマスは降海の白斑点イワナに限リ,陸封には「イワナ」の名を残して欲しかったと思います.

感動的なのは道南では珍しいオショロコマを魚止の滝の上流で釣上げるくだりでした.これは相対的に温水域に適応した白斑点イワナが,道南では冷水域に適応したオショロコマを駆逐したのなら,白斑点イワナが遡上できない滝の上流には残っているのでは..との推論が当ったのです.もちろんこの滝は白斑点イワナとオショロコマが共存していた昔には低くて魚止めではなかったのでしょう.
本当に著者の喜びが伝わってきました.

この物語のフィールドは昭和30年代の知床半島の付根です.おそらく川はイワナだらけだったのでしょう.
小生がイワナ釣りに熱中したのは昭和40年代の道南ですが,海岸から少し遡ると釣り放題でした.斑点の色は全く覚えていませんが,本書の分布図通り「白」だったに違いありません.なぜなら海から遡上してきた巨大なアメマスを何度も見たからです.
画像

小田西川(道南)にて,1971/腰にはビクではなく買物篭

それにしても,こんなに面白い内容をなぜ忘れてしまったのでしょう?不思議です.

http://col.la.coocan.jp/mwaf_foryou/

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
読後感:「イワナの謎を追う」/石城謙吉著/岩波新書 那須の小屋から/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる