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zoom RSS 石拾い/金華山,姫神山,北上,阿武隈

<<   作成日時 : 2008/10/05 13:48   >>

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以前から地球物理とか地質には興味があり,頂上の石を集めているのですが,もう少し楽しみを深めようと勉強を再開しました.若い頃とは違ってネットが発展したのでかなりの情報が簡単に集まります.
日本全国の20万分の1の地質図が無料で手に入る事も判りました.範囲は限られますが5万分の1も入手可能です(http://iggis1.muse.aist.go.jp/ja/top.htm).驚きですね.

その地質図で近くの阿武隈山地が日本最古クラスの約5億年前の地質である事を知りました.前から知っていましたが北上山地も同じような古さです.両山地とも緩やかな老年期の地形で,山容としてはやや魅力に欠けますが地質の面からは全く違って見えてきました.

そんなときに,仲間からの金華山への案内.北上山地の南端で全山花崗岩.早速参加.ついでに北上の石拾いにもトライする事にしました.

9月27日/金華山(445m)
早朝発って仙台で仲間と合流.総勢11名.鮎川港から当然ながら船で金華山(島).黄金山神社から簡単に頂上.頂上と海岸で花崗岩をゲットしました.

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南部北上帯南部の地質図

非常に目に付いたのは,登山路の芝生(?)が刈られたように美しく,一本の雑草も無いのです.鹿が食べてしまう...これが私の結論ですが,当っているかどうかは判りません.

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金華山.芝生がきれい

海岸の花崗岩が立派で,幅5cmほどの真っ白な脈石が縦横に走っています.帰ってから調べると,この脈石はアプライトというらしく,花崗岩の割れ目にマグマが滲み出て花崗岩よりは早いスピードで固まったものらしいと判りました.写真を撮り忘れたのが残念.
さらにアプライトはペグマタイトという鉱物の結晶が発達する脈を伴うことが多いと知りました.後知恵ですが,もっときちんと観察すればよかったと後悔.しかし,こんな失敗を繰り返して少しづつ石拾いの腕も上がるのでしょう.

民宿泊.この山行(?)は所属山岳会会報部(私は部員外)の懇親会で,一緒に苦労している仲間だからなのでしょうか..大いに盛り上がりました.

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民宿にて

私は翌朝早発ちなので,比較的早寝.北海道の昔仲間が縫道石山にクライミングにやってきていて合流するためです.

9月28日/昔仲間と懇親
4時発でも縫道石山は昼頃.一人運転は疲れました.昔仲間のクライミングルートは比較的やさしいはずの東稜だったのですが,雨と雹でずぶ濡れ.8時間も掛かって,ひどい目にあったとの事でした.
福浦の民宿で旧交を温めました.

9月29日/恐山観光
昨日とは打って変わった秋晴れですが,恐山.「いたこ」に興味があったのですが見当たりませんでした.

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恐山にて.昔仲間と

昔仲間と別れ姫神山へ.岩手山SAで車中泊.

9月30日/姫神山(1124m),啄木記念館,水沢での石拾い
姫神山は東北道を走っていて,その端正な山容が気になっていました.去年,もう一つ気になっていた岩手山を登ったので,今度は姫神です.

北上山地は地質的に北部と南部に区分され境界は早池峰です.北部は南部より若い山塊です.金華山は南部の南端,姫神は北部のほぼ南端で,両方とも全山花崗岩です.
西の火山帯(岩手山等)との境が北上川で,地質図には表示されていませんが構造線(断層)がありそうです.

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早池峰山,姫神山,岩手山地域の地質図

判りやすい道で,迷わずに城内登山口.標高差約560mを約3時間で往復しました.山容通り緩い道でしたが,頂上付近はいかにも花崗岩の山らしい風情.保育師に引率された子供達に会いました.そんな山です.
伝説通り,姫神と早池峰は晴,冠雪した岩手には雲がかかっていました.

秋澄めど 早池峰遠し 姫の山..早池峰は遠くて三角関係では不利ですね


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姫神山にて.背景は岩手山

渋民の啄木記念館.中学時代,優秀な文学少年の友達の影響で短歌や詩を暗記しました.しばし少年の気分.

秋晴の 飛行機いずこ 啄木館..飛行機という詩が好きでした

見よ、今日も、かの蒼空に
飛行機の高く飛べるを。

給仕づとめの少年が
たまに非番の日曜日、
肺病やみの母親とたつた二人の家にゐて、
ひとりせつせとリイダアの獨學をする眼の疲れ……

見よ、今日も、かの蒼空に
飛行機の高く飛べるを


さて,今回の旅の最後の水沢での石拾い.地質図では水沢のすぐ東は約5億年前の地層です.あらかじめ国道343の崖記号で採取しようと狙っていたのですが,崖はモルタルで覆われていて全く駄目.止むを得ず正法寺から細い脇道に入ったのですが,ここも草で覆われてほとんど駄目.やっと農家の庭先の小川で採取に成功しました.

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水沢付近の地質図(グーグルマップ+地質図レイヤー).地質図は1/100万で大雑把

10月3日 阿武隈での石拾い
2日間休んで今度は阿武隈へ出掛ける事にしました.阿武隈山地の西側は東北日本と南西日本を分ける著名な棚倉構造線(断層)が走っていて,その線上の久慈川と里川での石拾いが目的です.

那須から久慈川へは頂上まで自動車道のある八溝山(1022m)を越えます.頂上には城風の怪しげな展望台がありますが,石を拾って早々に立ち去りました.久慈川までの途中の川でも石拾い.

八溝山一帯は約1億5千万年前の「付加体」です.付加体とは海洋プレート上の地層が陸に乗り上げたものです.拾った石はあまり硬くない砂岩みたいでした.

久慈川は川幅いっぱいの水流で河原はほとんどなく,あまり収穫豊かとはいえませんでした.

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棚倉構造線付近の地質図

有名な「袋田の滝」は素通り.ほとんど興味がありません.滝は強い雨でかつ見通しの良い日の一の倉沢に尽きます.標高差千mの滝沢を仰ぐと他のどんな滝も色褪せるでしょう.

さて,今回の本命・里川です.正に構造線の上を流れ,上流の地質は複雑なのでいろんな石が拾えそうです.あらかじめ予定していた橋の下へ潜り込みました.とにかく色んなのを拾って終了.
里川には「まだら石」という美しい蛇紋岩があるらしく,目を凝らしましたが駄目でした.

五億年 石の声聞く 稲穂かな..頭を垂れる稲穂を耳に見たてました

今日は約200Kmを走りました.

下の写真は今回のお宝.今の所,判るのは花崗岩だけですが,ルーペで覗いて楽しんでいます.泥岩や変成岩もあるようです.どなたかに教えて頂いて,鑑定できるようになるのが目標ですが,はたしてどうなる事やら...です.

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お宝

11/29 追記 拾った石
金華山

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花崗岩(山頂)とアプライト(海岸)

姫神山

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花崗岩/姫神山.花崗閃緑岩かも?

水沢・正法寺付近
上の写真はネットで見つけた竹貫片麻岩と顔付(岩相)が良く似ているので,間違いなく片麻岩でしょう.南部北上帯なのに,地質図は竹貫変成岩となっています.したがって,地質図を鵜呑みにすればこれは竹貫片麻岩という事になります.

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片麻岩/水沢・正法寺付近

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竹貫片麻岩/ネットから(http://georoom.hp.infoseek.co.jp/7old/3litho/24metamorphism.htm

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泥岩/水沢・正法寺付近.ルーペでは粒子は見えません.

八溝

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砂岩/八溝山頂.白点は結晶ではなく,砂粒です

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粘板岩/八溝川.層理で割れます

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閃緑岩/八溝川.柱状の結晶は角閃石と判断

久慈川

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玄武岩/久慈川.斑晶無く緻密.白点はおそらく斜長石

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砂岩/久慈川

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トーナライト?/久慈川.石英と長石がほぼ等量

里川

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アプライトを抱えた花崗岩/里川.接触部に流れ模様.アプライト貫入時の影響?

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花崗斑岩?/里川.斑晶(石英,長石)を囲むのは石基と判断

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石英岩?/里川.ほとんど石英

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石英閃緑岩?/里川.Wikipediaの標本に似ています

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玄武岩/里川.緻密.黒い微細な斑点はルーペではキラキラ光ります

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砂岩/里川.青っぽい層も砂


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